東芝へのクレーマー事件もそうだったかもしれない。たのみこむもそこをうまく突いている。ここでは,リアルの価値観を持っている必要は,ない。
企業や有名人が大勢の人々の意見を1通の電子メールでまとめて受け取れる,『C2B』(Consumer to Business:消費者から企業へ),あるいは『C2C』(common-folk to celebs:大衆から有名人へ)というサービスがトレンドとなりつつある。個人が企業や有名人と接する方法が変わってくるかもしれない。
米国大統領が電子メールを受け付けているのは有名だ。クリントンは,まぁまぁ問題も多かったが,時たま「こんなメールが来ていた」と話に出した初めての大統領だったかもしれない。日本の総理大臣も,意見を求めている。小渕前首相が,子供から寄せられたメールに励まされたというのは泣かせる話だが(Yomiuri ON-LINEの記事),パソコンを使えないやつは日陰者だと口を滑らす森首相は,笑えます(asahi.comの記事)。わざとですか(^_^?)。
リアルとの価値観の相違は,ワイヤードの大きな特権だ。とても価値があると思われているものが,ここでは大した意味を持たない。国民のアイドルよりもネットアイドルの方がもてはやされることもある。大上段でいる有識者が,あっけなく一方的にこき下ろされる場面も多く見られる。威厳を保ちたい人には扱いづらい世界だろうけど,だからこそ,本当の価値が見えちゃうんだな。リアルでは隠し通せるメッキも,ここではあっさりはがされる。そんな関係だから,やり取りも,スムーズに,なる?
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